Dale Berning / The Horse Stories 〜「明治の森 箕面 音羽山荘」月一レコードセレクト(7月)
箕面にある、『”音羽山荘”さんで聴きたいレコード』企画。7月は「Dale Berning / The Horse Stories」を選んでみました。(これまでのセレクトはこちら)
■ 明治の森箕面 音羽山荘
明治の森箕面国定公園の入り口すぐの場所、素晴らしい箕面の景観の中に佇む、風情溢れる老舗旅館。建物は大正時代に建てられた歴史ある邸宅を改築したもの。出張販売のイベントの時も、皆さん親切だっあなぁ〜。箕面大滝を訪れた方なら必ず目にしているはずです。
2021年7月のセレクト
■ タイトル:The Horse Stories
■ レーベル:Bo’Weavil Recordings
■ リリース年:2005年
7月の箕面公園はどんな雰囲気だろう?と、「7月 箕面公園」と調べる。検索結果の画像一覧には、川のせせらぎを聴きながら、日本の滝100選にも選ばれた「箕面大滝」までの「滝道」を歩きながら、紅葉シーズンとはまた違ったモミジの木立による涼と、緑の美しい景観の数々。そんな画像を眺めながら、初秋の箕面公園しか訪れていない自分でも、ネットを通じて見る写真だけで、ついつい心癒されてしまう。
さて、夏の入り口、ここでは気を引くようなメロディーは必要ないのかもしれない。今回紹介する作品は、ロンドンを拠点に活躍するフランス/南アフリカ出身のアーティスト、Dale Berningによる2007年の作品「The Horse Stories」でいかがでしょうか?
「静けさに身をゆだねること、そして耳を傾けること」
現代美術作家、さわひらきの映像作品『Going Places Sitting Down』のサウンドトラックに、同じテーマからなる5つの楽曲を収録した本作には、実際にさわひらきが撮影に使った田舎の家と、その庭で録音された音から構成されている。バスルームの水の音、石に滴る雨水のしずく、グラスに注がれた スパークリングウォーター、ウィンドベル、時計、レコードプレーヤー、同じ旋律をひたすら繰り返すオルゴールの音…。
もちろん、この作品には、ポップ・ミュージックにあるサビとか、メロディアスな要素は一切ありません。単純なループ主体の音が連なり、聞くというよりは、ダイレクトに体で浴びるような感じで、聴く人によっては、これが音楽かどうかすら気づかないかもしれません。ただこの作品には、静けさや、美しい自然と調和するように、誰もが知っている日常耳にする音、また普段は聴き過ごしてしまうマイクロサウンドが優しく響く本作は、日常から非日常空間を生み出してゆく、不思議な魅力を秘めています。
A1 .Room
A2. Vase
A3. Swimming
A4. Carpet
A5. Piano
A6. Shadow Moving
A7. Central Heating
B1. Fireworks
B2. Oven
B3. Beat
B4. Another One
B5. Jungle
B6. Ship And Camel
B7. Key Hole