Bert Jansch『A Man I’d Rather Be』(Part 1,Part 2)

ロンドンにある、Earth Recordingsという再発専門のレーベルから、フォークロック・バンドPentangleの一員として、またブリティッシュフォークを代表する名ギタリストであり渋く落ち着いた歌声も魅力のシンガーソングライターでもある、Bert Janschの、これまでの活動を総括するようなリリースが相次いでいる。

特に、『A Man I’d Rather Be』とタイトルがつけられた60年代〜70年代の作品が聴けるPart 1と、Part 2は、バートヤンシュの活動初期の音楽が手軽かつ一挙に味わえる入門編としても素晴らしいものですし、まだバートヤンシュの音楽に触れていない人でしたら、初期のブルースギタースタイルから、身近な伝承音楽に取り組む中で、独特のギタースタイルを確立しながら、ペンタングルへ繋がるブリテッシュフォークの歴史の一端が集約されているPart 1の4作は、是非とも聴いておきたいところ。よくあるネタですが、『JACK ONION』に収録された、「BLACK WATERSIDE」という曲は、レッド・ツェッペリンのジミー・ペイジによって、「BLACK MOUNTAIN SIDE」と改曲し、レッド・ツェッペリンのファースト・アルバムに収録されているのは有名な話です。欧BMG/Sanctuary配給による2016年リマスタリング音源を使用、ファースト作のプロデュースも行っている、英国フォーク、トラッド等のファンにはお馴染みのBill Leaderによる新規解説を掲載。未公開の写真や当時のライナーノーツも含め丁寧で、まるで書籍のようなパッケージです。

『A Man I’d Rather Be(Part 2)』 includes:
「Bert Jansch」
「It Don’t Bother Me」
「Jack Orion」
「Bert and John」

またPart 2は、個人的にも好きな71年作『ROSEMARY LANE』が入っているのでこちらも是非ともなんですが、PENTANGLE結成直前〜解散という流れの中で並行しリリースされていた’67年作『NICOLA』から’73年作『MOONSHINE』までの4作品が納めされています。のちにエルトン・ジョンのプロデューサーとなり名をあげるガス・ダッジオンがエンジニアを務め、オーケストラやストリングスを導入しながら、ブルースやトラッドを織り交ぜた『NICOLA』はちょっとヤバいくらい最高!結構今ハマっています。もちろん、ひとりの弾き語りで録音された『ROSEMARY LANE』も、凄みから味わい深いギターの佇まいが素敵な作品。こちらも、欧BMG/Sanctuary配給による2016年リマスタリング音源を使用、’65年作ジャケット用写真の別テイク及び英MOJO Magazine誌の音楽ライターDave Hendersonによる新規解説を掲載。

『A Man I’d Rather Be(Part 1)』 includes:
「Nicola」
「Birthday Blues」
「Rosemary Lane」
「Moonshine」

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