NYの室内音響アンサンブル、Bing & Ruthの名作「City Lake」がRVNG Intl.よりフィジカルリリース!

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NYの作曲家でありピアニスト、デービッド・ムーア(David Moore)を中心に、2人のクラリネット奏者、2人のベース、そしてチェロ、ラップスティールギターにヴォーカル、パーカッションに、テープディレー・オペレーターという面々で構成されたアンサンブルBing & Ruth。

ニューヨーク屈指のエクスペリメンタル・レーベル、RVNG Intl.から最新作「Tomorrow Was the Golden Age」をリリースしたことによって、日本でも少しだけ知られることになったのですが、2010年に発表されていた前作「City Lake」がフィジカルでリリースされたのは嬉しい驚き!何と言っても、ミニアルバムを含め、Bing & Ruthの作品には駄作がないし、「City Lake」には、「Tomorrow Was the Golden Age」とは違い、パーカッションも含めた、参加する演奏者集団の奏でるフィジカルさがサウンドから伝わってくるので、Ólafur ArnaldsやNils Frahm、ポストロックからの流れで、ポストクラシカルが好きになった人なら、こちらの作品の方が刺激的に感じるかもしれません。

スティーヴライヒとルボミール・メルニクがコラボしているかのようなミニマルで高速に奏でられるピアノ演奏を中心に据え、ヴォーカリストや各楽器の演奏がフリーフォームながらもその演奏に寄り添いながら、じわじわとテンションを上げて行く。その一方で、柔らかく落ち着いたスピリチュアルなムード漂う重厚な演奏や、メンバーそれぞれの呼吸が一体となった軽やかに疾走する牧歌的なナンバーであったりと、演奏は即興的で混沌としながらも、変化に富んでいる。そしてそんな中にあっても、デービッド・ムーアが繰り出すピアノの美しさには、心を落ち着かせたり、高揚させてくれたりさせてくれるのですが、彼のリリカルな響きは、本当にため息ものの素晴らしさ。

ちなみに作品中の”City Lake/Tu Sei Uwe“という曲なんですが、ギター、パーカッションが酩酊しながらカオテックな展開へと雪崩れ込みフィナーレを迎える、思わず、JACKIE-O MOTHERFUCKERなんかを思い浮かべたのですが、次の作品「Tomorrow Was the Golden Age」では、ギター、パーカッションを外しているところを見ると、この展開、意外とデービッド・ムーアは気に入ってなかったりして…。ともあれ、RVNG Intl.がしっかりと旧作までリリースするところを見ても、Bing & Ruthが相当評価されているのは間違いないです。フィジカルリリースに伴い、ボーナストラックが3曲追加、アートワークも一新で、彼らの魅力を再確認できるリリースとなっていますよ。

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