The Phonometrician「Mnemosyne」(Lost Tribe Sound)

ふいに、William Ryan Fritchや、The Green Kingdomの作品をリリースしている、Lost Tribe Soundのサイトを覗いた時に、ハッとするようなアートワークが目に入ってきた。メキシコシティを拠点とするマルチインストゥルメンタリスト/映画作曲家Carlos Moralesによる、The Phonometricianのデビュー作「Mnemosyne」である。

過去にデジタルのみで音源を発表していますが、本作がオフィシャルでの最初の作品となります。フィンガーピッキングのアコースティックギターを中心とした演奏に、チェロや、古いモノクロの映像を見ているようなイメージのエフェクトされたノイズを背景に、音響とリズムのより実験的なブレンドによって、アメリカーナのような心地よさと、シネマティックな情景、そこから滲み出るもの悲しさを生み出している。ダークな印象もあるけれど、不思議と嫌な聞き辛さはない。

そして、作品のアートワークは、William Ryan Fritchの作品アートワークでも知られるブラジルの芸術家/イラストレーターのJoãoRuasによるもの。現代の環境の中に置かれているファンタジー世界のキャラクターを描いた彼のドローイングは、作品タイトルの「Mnemosyne」〜ギリシャ神話に登場する女神「ムネモシュネ〈記憶〉を擬人化した女神」から取られたタイトル〜とも見事にリンクしています。

01. We’re Burning
02. Golden River
03. You Only Change Names
04. Here Comes the Storm
05. They Toll for Thee
06. Chloe
07. The Curse (When Memories Fade)
08. The Run
09. Lights Off
10. If I Died Tonight
11. Poppy Meadows

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