Ecovillage「Arrived」(DRONARIVM)

スウェーデン出身のEmil Holmström とPeter Wikströmの男性2人によるユニット、Ecovillage。2009年に、Darlaから「Phoenix Asteroid」でデビューを飾り、同年代の、ManualやUlrich Schnauss、Hammock、I Am Robot And Proudら、シューゲイズ、ポストロック、エレクトロニカをバランスよく取り込んだサウンドで、個人的には、数多く存在するシューゲイズから派生した、悪くも無いけど、特に引き付けられる感じでも無い印象だった。

ただグループ名も忘れかけてた、2019年に、フランスの、eilean rec.からリリースされた「Hold My Hand」が本当に素晴らしかった。それまで存在していたボーカルやビートがなくなり、絵を描くような、抽象的なアンビエントと、オーガニックに包み込むクラシカルな要素が加わっていた。ただそれでも同じようなスタイルに変化したグループは腐るほどいる。そういう疑いも抱きつつ、Ecovillageのサウンドは、飽きることなく耳から離れなかった。

“Hold My Hand “はエコビレッジの6枚目のアルバムだけど、ある意味では1枚目のアルバムだと感じている。追加するよりも多くのものを手放し、試行錯誤を経て、最終的にバンドの中で、自分たち独自のアプローチを見つけたと感じている。よりミニマルで成熟したサウンドがアルバム全体にはっきりと聴こえてくるし、その結果、音楽の質は、他のエコヴィレッジのアルバムと比較しても別のレベルにある。(bandcampコメントより)

そして、本作「Arrived」も引き続きすごく良い。Ludvig Cimbrelius、Altars Altars & Zhalih、Carlos Niño & The Green Kingdom、Kryshe、Halftribeと、前作以上に様々なアーティストとの共演が収録されているけど、作品全体がすごく統一感あって、たゆたう水の流れのようなサウンドスケープが広がっている。共演者も、あまり知られていない音楽家も多いけれど、めちゃくちゃ旬でどの音楽家もチェックして欲しい人ばかり。前作での流れを、一旦解体しつつさまざまな要素が入り組みながらも、Ecovillageのミニマルで幻想的な音楽は、より多様さを寛容しながら、前作とはまた違った、美しいサイケデリアを聴かせてくれています。

01. Receive
02. Mist
03. Home feat. Altars Altars & Zhalih
04. Ocean Eyes feat. Carlos Niño & The Green Kingdom
05. New Life feat. Ludvig Cimbrelius
06. Open feat. Kryshe
07. With One More Look At You
08. She Walks In Beauty feat. Ludvig Cimbrelius
09. Closer
10. Topanga feat. Halftribe
11. Arrived feat. Carlos Niño

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