月一レコードセレクト(2月)〜明治の森 箕面 音羽山荘

箕面にある、『”音羽山荘”さんで聴きたいレコード』企画。2月は?(1月のセレクトはこちら

■ 明治の森箕面 音羽山荘
明治の森箕面国定公園の入り口すぐの場所、素晴らしい箕面の景観の中に佇む、風情溢れる老舗旅館。建物は大正時代に建てられた歴史ある邸宅を改築したもの。出張販売のイベントの時も、皆さん親切だっあなぁ〜。箕面大滝を訪れた方なら必ず目にしているはずです。

2021年2月のセレクト

■ アーティスト:盛岡夕美子
■ タイトル:余韻
■ レーベル:Métron Records
■ リリース年:2020年(オリジナル:1987年)

2月のセレクトは、日本の環境音楽が隆盛だった1987年にリリースされていた、盛岡夕美子のアルバム『余韻』。一般的には、殆ど知られることのない作品なのだけど、日本の80年代アンビエントの傑作の一枚として、知る人ぞ知るとても人気の高い作品です。

スタインウェイと人気を二分するベーゼンドルファーのピアノによる録音は、彼女の即興による演奏が中心となっている。クラシックの演奏とは違った、音と音の間、伝わる美しいメロディーは、優しく聴き手の意識の中で、はっきりとしない何かと何かを繋げてくれるような、響きを持っている。この作品には波の音、水の流れる自然音も収録されていて、制作当時、彼女は、”創造的な魂を癒すために制作した”としている。

補足として、彼女の経歴を記すと、米国留学でピアニストのヨルダ・ノヴィックに師事し、米国のピアノ・コンテストで何度も1位に選ばれるほどの才能を発揮、その後サンフランシスコ音楽学院に入学し首席で卒業、帰国後は、クラシック・ピアニストとして活躍かと思いきや、宮下智の名義で、田原俊彦のヒット作殆どの楽曲を提供し、最近ではKing & Princeに楽曲を提供、また、ショコラティエに転身し、「世田谷トリュフ」というトリュフ専門店を開業と、彼女の奥深いバックグラウンドのことは知らなくても、この『レゾナンス』での静かに流れる、メロディの断片から、波紋のように広がるサウンドは、きっと懐かしくもありながらも、美しい自然に触れたときのような豊かなインスピレーションを与えてくれることでしょう。

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