Carlos Aguirre Grupo「Carlos Aguirre Grupo [Crema]」
伝統とコンテンポラリーが結びついた、オーガニックで美しい音世界
現代アルゼンチンの最重要アーティストとして、日本でもお馴染みになった音楽家カルロス・アギーレ。自身のグループ、カルロス・アギーレ・グルーポを率い2000年に発表した傑作1stアルバム、通称 『クレマ』が、2010年に一度、国内リリースをしているのですが、再び、この素敵な作品が再プレスされることになりました。
パッケージにこだわる、カルロスアギーレならではの、1枚1枚手描きの水彩画が描かれた手作りスリーヴによる特製アートワークのため(彼の友人であるイラストレーター、パメラ・ヴィジャラーサによるもので、1枚1枚絵が違う!)、簡単にジャケットをコピーすることができず、2010年時には、わずかな枚数だけの販売~廃盤状態となっておりましたが、再び、1枚1枚手描きの水彩が描かれた手作りスリーヴでの再再発ということで、ここ数年コンテンポラリー・フォルクローレに親しんできて、この作品をまだ手にしてない方がおられたら、ぜひ手にとって、耳を澄ませていただくことをお勧めいたします。
ヴォーカルナンバーと、インストゥルメンタルが程よいバランスで配置された作品で、切ない透明なメロディと魔法のよう浮遊感は、ブラジルのトニーニョ・オルタを思わせたりもしますが、そこに伝統的なフォルクローレの哀愁と、大河のような流れのリズム、ジャズやクラシックの要素を織り交ぜることで生まれる洗練されたハーモニーは、アルゼンチンはパラナの自然を心に描き、土地の香りを想い起こす、カルロス・アギーレの中にある風景を感じ取ることができる。
伝統的なアルゼンチン音楽のイメージを爽やかに変え、伝統の持つ懐深さをも再確認させてくれる素敵すぎる1枚。フェルナンド・シルバやキケ・シネシといった才人も参加していますが、作品は、参加メンバーの個性が突出しているのではなく、すべての音が緊密に絡み合い、カルロス・アギーレと共に呼吸するような、あうんの一体感で、この作品でしか感じることのできないあらゆる緊張感が溶解するような瞬間を生み出しています。
この国内盤には、歌詞対訳、そして曲に対するカルロス・アギーレのコメント対訳も掲載されており、ぜひ音楽とともにご覧になってください。
<収録曲>
01.los tres deseos de siempre
02.zamba de mancha y papel
03.beatriz durante
04.pedacito de rio I
05.paloma y laurel
06.zamba de usted
07.pasarero
08.coplas de cielo y rio
09.pedacito de io II
10.la tarka
11.memoria de pueblo
12.la espera
13.huella mora
Steve Gunn – Other You 〜「明治の森 箕面 音羽山荘」月一レコードセレクト(9月) Ólafur Arnalds「Eulogy For Evolution 2017 (Remastered 10th Anniversary Edition)」 カセット限定でリリースされいたFederico Durand「Música para Manuel」がHibernateより Ranato Motha e Patricia Lobato ヘナート・モタ & パトリシア・ロバート『Dois em Pessoa volume Ⅱ』(Independent) 今年、Fastcut Recordから名曲「キリンの運び方」を含む限定7インチをリリースした東京、京都を拠点に活動する不定形バンド、Sheeprint(シープリント)と、White Paddy Mountainサードアルバム『kemuri』をリリースしたSatomimagae(サトミマガエ)の2組によるライヴ・イベントを開催いたします。