Mote「Frames」:ベッドルームから聴く者を癒すポストクラシカル作

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オーストラリアの、Twice Removedというレーベルがあります。主にCD-Rとデジタル配信でのリリースという小さいながらも、精力的にリリースをしているレーベルで、
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Ryonkt、Darren Harper、Endless Melancholy、Lee NorrisとWil Boltonのプロジェクト、The Ashes Of Piemonteなど多くの作品をリリースしているのですが、音楽スタイルとしては、グリッジ、アンビエント、ノイズ、クラシカルあたりでしょうか。

私自身、正直なところ、すべてのタイトルが素晴らしいとは思わないのですが、(もちろんあくまで私個人的な見方であって、頭ごなしにダメというわけではないのでぜひチェックしてみてください…)そのカタログの中で、Moteという(おそらく、バンドではなく個人のユニットだと思うんですが)名義の作品「Frames」が耳に残っていて、ジャケも個人的に好みな感じだったので、ここでご紹介したいな~と。

Moteは、イタリア人でUK在住のMarco Caricolaによるソロプロジェクト。EP「Frames」は、2013年のリリースで、Moteとして最初のフィジカルなリリースとなります。作品の方は、ピアノと弦楽器(あるいはキーボードについているストリングスの音源?)を用いたポストロック~クラシカル~アンビエントな、美しくメロディアスなインスト作品です。

ストリングスなど用いているんですが、この作品の持つ、不安定で柔らかな、そしてドリーミーで精神を高揚させてくれる、哀しいメロディーには、すごくひとり感が漂っている。なんというか、不思議とベッドルームミュージックなんですよね(実際そうかもしれないけど)。

ピアノの繊細な旋律に、メランコリックさを引き立てる、ヴァイオリン(聴こえ方によっては、中国の伝統的な楽器、二胡のような音色にも…これが案外良い)もしくは曲展開でのストリングスがとてもエモーショナルに聴く者を癒してくれます。サウンドクオリティーなど、インディーズっぽさが多少あるのですが、ぐっと聴き手を惹きつける曲構成や、何より肝心の楽曲のよさが、それらを打ち消しています。マスタリングはWil Bolton彼は最近、本当に良く仕事してますね~。

今後、Moteが新作をリリースするかはわかりませんが、ぜひアルバムリリースを期待したくなる、素晴らしい作品です。

<Track List>
1. Undone (Intro)
2. Nearness (Song of the Pond)
3. Canary Wharf
4. Safe
5. My Hands, Your Fears

 

2014年03月13日 | Posted in 音楽レビュー | | Comments Closed 

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