M. Ostermeier「Tiny Birds」穏やかな情緒が添えられた、ピアノ・アンビエント作

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アメリカはボルチモアの作曲家、M. Ostermeier(Marc Ostermeier)の最新作「Tiny Birds」が、Home Normalよりリリースされます。M. Ostermeierは、作曲家だけではなく、Words On MusicやそのサブレーベルTenchを運営している人で、Tenchをはじめ、hibernateから3インチのCD−R作品を入れると、これまで、5枚の作品をリリースしていますので、「Tiny Birds」が通算6枚目の作品となります。

M. Ostereierのスタイルは、ピアノをベースとし、繊細な電子音やノイズ、シンセを取り込みながらのアンビエント・エレクトロニカとクラシカルの要素が折り合った作品でしたが、前作「Still」あたりから、極力電子音や、プロセッシングなどを排した、アコーステックピアノが主体に変化しており、さらに「Tiny Birds」では、フィールドレコーディングとピアノ、そしてゲスト参加のChristoph Bergによるヴァイオリンと、さらにクラシカルな要素が濃くなったものとなっています。

ただ、クラシカルというほど彼のピアノは、饒舌にテクニカルな起伏や感情を表したりするものではなく、ギターの表現で言うところのポロポロと爪弾くような…そんな淡々としたピアノで、ひとつひとつの音にどこか詩的なムードも漂う音の隙間が心地かったりもするのですが、その反面、何か心に残る…というものでもないのも、これまでの作品の印象でした。

で、「Tiny Birds」なんですが、結論から言っちゃうと、すごく良い。彼のピアノの余韻から、じわじわと叙情詩のようなものが伝わってくるような素敵な作品です。M. Ostereierのこれまでのピアノのスタンスは変わらないんですが、ボソボソっとしたピアノが、控えめだけどきちんと歌っている…そんな変化も感じ取れますし、これまでどことなく、雰囲気だけで聴かせる感もあったところも、Christoph Bergと共に穏やかな情緒が添えられていて、名盤という括りには入らないだろうけど、何気にいいムードを持ち合わせているのです。STOREにも近日入荷いたしますよ。

 

■Track List
01. glide
02. of a feather
03. rafters
04. watcher
05. duo
06. flutter
07. flying south
08. head cut off
09. nesting
10. caged
11. skitter
12. twin crested peaks
13. albatross

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2016-03-27 16.45.13

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